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お薦めの書籍

次に紹介する3冊は引用元、取材、検証など様々な見地から見ても有意義な書籍であるベートーヴェンを学ぶにはうってつけの書籍である。
ロマン・ローラン氏や青木やよひ氏は、自ら著述した過去の書籍を見直し、検証し、そして確認した誤りを自ら認めて訂正し、加筆して、最高の書籍に仕上げてきた結果が、この2冊である。
ラッセル・マーティン氏の書籍は、20世紀末から始まった新たなベートーヴェンの検証であり、そこに流れ着くまでの歴史も必見である。そしてこの新しい流れは、DNA鑑定が確立したからこそ動き始めたもので、今後も改訂・加筆される余地を残している。
ベートーヴェンについては、死後もっと最初に発表された伝記が、ベートーヴェンの側近でない者が書いたことから、ずいぶん歴史検証が遅れてしまった。また、生存者の減少とともに、人類の誤った大きな戦乱にも巻き込まれ、その後の研究者の想像が含まれた書籍が発行されてきた。
しかし、20世紀末からの冷戦終了によって、旧東欧への渡航自由化、博物館・図書館等の情報公開化が進み、ずいぶん広く散乱していた紙の資料が徐々に集まり、真実の道筋を照らし始めている。またオークションやインターネット、先ほどDNA鑑定など、さまざまな情報収集と検証方法が身近になってきたのも事実だ。
ベートーヴェンについて、どこまで明らかになって、どこから解き明かされていないのかは、このお薦めする3冊を読まれることによってわかると思うし、みなさんのベートーヴェンへのますますの興味をかき立てることであろう。


ベートーヴェンの生涯

ロマン・ローラン著/片山敏彦訳/岩波文庫/1938年初版
ロマン・ロラン氏は1902年自ら書いた「ベートーヴェンの生涯」を、その後も研究し続け、自ら誤りを訂正し、資料を加え続け、世界のベートーヴェンの基本となる1冊を1938年に発行した。その後のベートーヴェン研究家は、この1冊を基本にその考察を述べることとなる。本文は意外と短いのだが、調べるべき文献名が16ページにわたり細かく記載されていることが非常に意義深い。

[決定版]ベートーヴェン<不滅の恋人>の探求

青木やよひ著/平凡社/2007年初版
青木やよひ氏も1959年にNHK交響楽団の機関誌に世界で初めての考察を掲載し、その後数度の検証と加筆修正と出版を繰り返した。冷戦終了後に直接自ら旧東欧をはじめ詳細な踏査と情報収集を行っており、このテーマの探求に半生を捧げていると言っても過言ではないほどの情報量だ。それまでに積み上げてきた考察を、現地で検証してきた事実は、あらゆる研究書を上回る価値がある。文中にはどこに保管されていた資料のどこを見ればいいのかまで詳細に記述され、こちらも脚注だけで8ページを使い、研究者の足がかりを提供している。

ベートーヴェンの遺髪

ラッセル・マーティン著/高儀進訳/白水社/2001年初版
ラッセル・マーティン氏は上記2冊の著者と違い、遺髪を取り巻くドキュメントを関係者の承諾のもと詳細に書き綴った方である。ベートーヴェンの死後、多くの者によって形見として切り取られた遺髪。そのうちのたった一つだけが突如オークションに現れ、DNA鑑定まで歩んでいく。しまい込まれていたものが発見されたわけではなく、ベートーヴェンの遺体から切り取った者から現在の所有者に至るまで詳細に調査され、その裏付けに踏み込んでいる。遺髪の所有者が「ある人種」だったために、あの悪夢の戦争に巻き込まれ想像を絶する遺髪の旅、そして手渡されていく事実。歴史を直視するからこそ見えてくる真実は固唾をのんでしまう。DNA結果は新聞紙上も騒がしたとおりであるが、今後ベートーヴェンの改葬時に採取された骨片についても加筆されていくのではないかと期待している。