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1998年10月18日(日)-3日目-

7:15 モーニングコール
8:00 朝食
眠れた人も眠れなかった人も、笑顔で朝食をとりました。昨日と同じように見える光景の中にも、今日にしかない緊張感がかすかに漂っています。
8:55 ホテルエントランスに集合
9:00 旧市街地見学
デューラーハウス(Durer Haus)
カイザーブルク城(現在ユースホステル)歩きやすい服装でバスに乗り込みました。この日は快晴。車窓から見える場所を次々ガイドさんが説明してくれました。ニュルンベルクはドイツで一番初めに汽車が通った街とのことです。
ここからの眺めはすばらしいですね。はじめに訪れたのは、街のシンボルになっている円形のシンヴェル塔のあるカイザーブルク城(Kaiserburg)です。1050年にハインリヒ3世が 築き、1571年までの間には、すべての皇帝が  ここに滞在しました。この中には入らなかったけれど、明るい陽射しの中、写真を多く撮りました。ここから街を一望すると、最高の眺めに感動できます。
デューラーハウスすぐ近くに、世界に名高い芸術家(絵画、彫刻)アルブレヒト・デューラー(Albrecht Durer)の家があり、その前にティアゲルトナートア広場(Platz am Tiergartnertor)。デューラーの作ったウサギの不思議な彫刻がありました。坂道を下り、玩具博物館へ向かうと、おや?どこからか美しいコーラスとパイプオルガンの音が!! 大喜びで駆け寄り教会の大きなドアに耳をあてると…。「あっ、終わっちゃった…」 とてもいい音だった(ような気がした)のに残念でした。カイザーブルク
玩具博物館(Spielzeugmuseum)
おもちゃ博物館1971年にオープンしたこの博物館は、ゲルマニア国立博物館、交通博物館と並ぶニュルンベルクの三大博物館の1つ。ニュルンベルクは昔から、世界的なおもちゃの街なのです。
玩具博物館に着くと鳥の形をしたカラフルでかわいい噴水がお出迎え。  中にはたくさんのドールハウスや鉄道模型がおいてありました。みんな短い 時間の中、夢中でおみやげを購入していました。
聖ロレンツ教会(Lorenzkirche)
聖ロレンツ教会

すぐそばにニュルンベルガーソーセージの屋台も聖ゼバルドゥス教会と並ぶこの市の2大教会の1つです。塔の下には鉄製の基準物差しがはめ込まれています。内部には貴重な芸術作品の数々。特に祭壇の前に下げられているファイト・シュトース作の受胎告知の像は、この教会最大の宝です。
中央広場を通って、聖ロレンツ教会へ。金箔の燭台、十字架像、たくさんのステンドグラス、どっちを向いても見事な美しさ。

教会の見学のあと、待ってましたの自由散策の時間!広場から通りへ続く屋台には、肉や野菜のたくさん詰まったサンドウィッチや、お菓子、果物、ジュース等が売られていて、歩くだけでもうワクワクしてしまいます。みんな、いろんなものを食べながら歩いたり、お店の人とジェスチャーまじりの会話を楽しんだり、写真を撮ったりしてはしゃいでいました。
11:55 美しの泉に集合Schoner Brunnen美しの泉中央広場の『美しの泉』の周りに集合。この美しの泉は1396年にパーリア・ハインリッヒ・ベーハイムが建てたもので、この街最古の管状の噴水。これもニュルンベルクのシンボルですが、泉とともに有名なのが、この周りの鉄格子。1587年にパウルス・クーンが作ったのですが、南東側にある“手工業 見習者の輪”と名付けられる輪がはめ込んであり、錠前職人見習いの1人が 親方の知らない間に格子にはめ込んだという言い伝え。継ぎ目の見あたらないこの輪っか。その不思議さから、くるりと一回転させると幸せになる、と言われているとか。みんなならんで夢中で回しながら、全員の集合を待ちました。美しの泉

聖母教会のからくり時計
12:00になると聖母教会(Frauenkirche)のからくり時計が動きます。7人の選帝候が皇帝カール4世の周りを回るこのからくり時計は1509年にできたものです。広場中の人々がみんな時計を見上げているこの光景。3年前の チェコの時も、こんな感じだったナと思い出す人も多かったのでは。
12:10 教会へゲネプロ(リハーサル)最後のリハーサルの為、バスで教会へ向かいます。全員真剣そのもの。高崎第9合唱団「ヤルトキハ、ヤル!」。緊張感の中、リハーサル終了。でもこの地にとって、この仕上がりがどの程度のものなのか、まだ誰にもわかりません。

14:30 昼食Kettensteg

リハーサルを終えてホッとひと息。ドイツ一古いくさり橋のたもとのレストランで昼食。橋では下をのぞいたり、見渡したり。バスへ乗り込むまでの短い道のりも、落ち葉拾いや記念撮影にはしゃぎました。
16:00 観光
ニュルンベルク裁判所跡、デューラーの眠る墓所、ナチ結党広場跡
バスで近郊へ。『ニュルンベルク裁判’46.10.13』の元裁判所(フェルター通り110)、デューラーの眠る墓所を車窓見学。
ナチス結党広場跡は、とても広くバスを降りると思わず走り出してしまいました。昔はナチスが行進したこの広場も、今では子供の遊び場所です。
17:40 ホテルへ本番に備えて、身仕度を整えます。髪を結い上げ、お化粧をするのにも、神聖な気持ちになってしまいます。
18:50 演奏会場へ

約1,000人くらいは入ったか?

教会の中はひんやりとしているのに、人々が慌ただしく動いて、本番の準備をしているのを見ると胸の中が、どんどん熱くなってきます。段取りの最終確認。1、2楽章まで教会の一番前の席に左右に分かれて座り、3楽章の前にステージ両脇の階段を上がって、オケの後ろに並ぶことになりました。(女性は階段でスカートを踏まないかと、とても心配でした。)

本番の時刻が近づいてきます。教会の後ろの扉から聴衆が入ってきました。初めはぽつぽつ空席が見えた客席が、見る見るうちに満席に。2階へも座りはじめました。それでも入りきらなくて、会場内の階段を埋めつくして座っている若者達の姿が見えます。本当にこれが私たちの演奏会?! と団員の誰もが驚いたことでしょう。失敗はできません。

20:00 本番

こんな高いとこまで上がって歌ってしまいました。かなり緊張しています。

午後8時。ざわめきが次第に消え、会場が静寂に包まれました。

ステージの下、上手側のドアが開いた瞬間、大きな拍手が静寂を破りました。オップ先生登場。勢いよく階段を昇ると、ステージ中央で“ばっ!”と少し男性的なおじぎをしました。彼女が両手をあげ、第一楽章が流れ始めました。客席よりかなり高い位置のステージ。音が天井から降ってくるのを体で聴きながら、出番を待ちます。今、この瞬間、みんなと心はひとつ。そう思っていたとき、第2楽章は鳴り止んだのです。

席を立ち静かに階段を昇りました。ステージに立つと本当に満席なのがよくわかり、緊張感が増してきます。いつもは少し長く感じる穏やかな第3楽章が、いじわるに思えるほどあっという間に終わり、第4楽章が鳴り出しました。

【第3回海外公演】

[20:00~22:00]

歌・演奏・会場が一体となり、物音も聞こえない静寂の中、
歓喜の歌は迫力を刻んでいく。
国境・人種・言語を超え、大迫力の『第九』公演。

会場全体が拍手と足踏みで賞賛。
いつまでも鳴りやまない賞賛。
指揮者が大声でアンコールを紹介し、ようやく賞賛がとまる。

アンコールは『別れ(ドイツ民謡)』と『赤とんぼ(日本童謡)』をアカペラで。
静寂に私たちの声だけが広がっていく。
在独日本人も多数駆けつけ、『赤とんぼ』には歓喜の涙を抑えきれなかった。

団員も歌い終えた後歓喜の涙を。
私たちがステージを降りて退場しても、拍手と足踏みの賞賛は
全く弱まることなく続けられ、アンコールをさらに要求していた。
帰りのバスの周りにも聴衆が取り巻いた。翌日ドイツの新聞に取り上げられた。

演奏・練習・旅行に関する多くの企画打ち合わせ。団員・指導者の必死の練習。

熱意と努力をイメージさせながら盛り上げてきた成果である。まず真似できまい。

「この日のために、やってきたのだ!」という気持ちを込めて夢中で歌いました。石造りの教会に、高崎第9合唱団の声が響きわたります。オップ先生の激しい指揮棒。若いオーケストラ団員たちと一つになる心地よさ。体が熱くなり頭の中は演奏のことだけ。熱い空気で会場をいっぱいにして演奏は終わりました。最後の音が消え、静寂が戻りました。教会だから拍手は無いのかな、と思った瞬間、会場を揺るがすような拍手。それだけでは足りず足を踏みならす聴衆。
成功です!! オップ先生が指導の赤羽先生を紹介します。大きな拍手が静まり、アンコールの『赤とんぼ』。石の教会の音響も手伝い、この日の『赤とんぼ』の何と美しいこと! まさに日本の歌。静かなアカペラの響きに、急にじんと きて胸がつまってしまいました。会場からさらに大きな拍手を受け、もう1曲『わかれ』を歌います。涙があふれてきます。信じられないほどの拍手と足踏み。ところが、赤羽先生がおじぎをして、私たちがステージを下りても、まだ私たちの姿が見えるのでお客様が帰りません。その間、ずっと拍手と足踏みが鳴り 止まないのです。でももうアンコール曲はない。どうしよう? 「手を振って 帰っちゃいまいましょう!」 赤羽先生の一声でにこにこ手を振り逃げるように会場を出ました。バスに乗り込んでも、帰る道すがらバスに手を振ってくれる人々が。すばらしい祝福ぶりで、まるで夢のような気分でした。
だるまに大はしゃぎ!こんなことしちゃうドイツの人々!レセプションが始まる直前、ホテルから日本の三宅さん(S)にTel。演奏会の大成功を『たいむず』に載せてもらおうとしたのですが、日本はAM5:15。彼女は一度受話器をとったものの、そのまま夢の中へ戻っていってしまい ました。でも翌日にちゃんと報告のTelをしたので、無事『たいむず』に載せることができました。
レセプション会場は宿泊しているホテル。出演者はもちろん、ニュルンベルク市の観光局長、市議会議長とSPD党議員さんらがまた祝ってくれました。 団長と議長、局長らの長―い挨拶合戦(次のページ)のあと、だるまや折り鶴をドイツのみなさんに配り、その説明をしました(だるまの目の中にまつげを描いてしまう人も…)。それぞれのテーブルでジェスチャーまじりの会話を楽しんで、歌のプレゼント交換。当団員はドイツ民謡メドレー。ドイツは“代表選手”がドイツでよく飲み会などで歌われる歌(曲名不明)を歌ってくれました。
通路に並び、1人1人握手をして、ドイツのみんなを送った楽しい夜でした。

レセプションはホテルで、午前1時頃まで盛り上がった。
ドイツ民謡をみんなで歌い、高崎だるま(15センチ!×60個)に目を入れ、
身振り手振りで国際交流を思う存分味わった。

みんなでドイツ民謡を歌いました。

男声助っ人の歌のプレゼント握手でお別れ、ありがとう

本番後の打ち上げ

団長挨拶

渡辺でございます。
私は今、喜びと感謝で心が一杯です。この心の喜びを、第一にOPPさんと、若いオーケストラの皆さんに捧げます。二番目に企画してくれた全ての方々、市、JTB、またここにいらしていないたくさんの方々にも多くの感謝を捧げます。そして、ベートーヴェンとベートーヴェンを生んだドイツに感謝を捧げます。
私たちは昨日始めてオーケストラに会って、こんなに感激するとは想像しませんでした。音楽こそがこの地球の全ての問題を解決するカギだと思っています。
私たちはこの街を離れますが、いつになっても忘れません。第九を歌う度に思い出すでしょう。私たちは今年の12月に高崎市において、第九を演奏しますが、皆さんと一緒になったつもりで歌います。
ありがとう!!ダンケシェーン!!

SPD党・交通観光局、ミショル・ウェーバーさん

すでに私は昨日市庁舎で、日本の皆さんにお会いしていますが、フェルトの人々が今日にお会いするのは始めてです。
第九は、大変重要だと私も少し思います。今日の演奏会は、歓喜の歌のように、喜びを分かち合おうというのが伝わり、大成功だったと思います。おめでとうございます。
影で努力された方々も多いと思いますが、それも大成功だったと思います。
今日参加された高崎第9合唱団の皆さんは、チェコや他の都市でも演奏会を成功させています。この地で演奏会をしてくださったことを大変嬉しく思っています。そして、若いオーケストラの皆さんも素晴らしい演奏でした。私も長い間、フェルトのオーケストラ関係者とつながっていて、今回この高崎第9合唱団が適任だと考え、成功をとても嬉しく思っています。
音楽は心を結ぶといいます。今日音楽によって、この様な交流が出来て嬉しいです。
昨年、日本の文化週間で、NHK交響楽団がニュルンベルグでコンサートを行いましたが大成功に終わりました。今日は教会の2階でコンサートを聞いていましたが、これだけの素晴らしい演奏、まるで1ヶ月前から練習したかのように息が合っていて驚きました。
オーケストラの皆さん、コーラス、ソリスト、企画してくださった方々、この成功のため尽して下さいまして、感謝の気持ちで一杯です。
音楽は国境を越えるといいますが、これからもますます交流を深めていきたいと思います。

指揮者 OPP先生

今回私は初めてコーラスと合わせる演奏をしました。協力していただき、短い練習でぴったり合っていて、指揮をさせていただき、またオケも参加させていただいて嬉しく思っています。
フェルトのオーケストラのみんな、心からありがとうを言います。緊張したでしょうが、オーケストラと コーラスが一つになることが出来ました。コンサートマスターのルーカスさん、ありがとう。楽しく素晴らしい、日独コンサートの成功にとても満足しています。今後のプログラムにもぜひ加えたいと思います。

議長&妻

オペラに行っていたので、演奏会を聴くことが出来ず遅れましたが、成功したと聞きました。感動の夜だったようですね。今夜は一緒に食事を楽しみましょう。

グスタフ・アドルフ記念教会の歴史

 オーケストラマネージャーさんより

私はオーケストラの組織委員長をしています、トーマス・ビュッフェレといいます。
教会の名前はグスタフ・アドルフといいます。
教会建設は1930年で、当時は2,000席つくられました。1944年、第二次大戦で破壊されて、1949年に再建されましたが、座席数は少なくなってしまい、現在は1,000席です。
この教会は普通と違うところがあります。オーケストラの演奏が出来るスペースをつくってあるということです。
グスタフ・アドルフというのは、スウェーデンの王様の名前です。1632年、30年戦争の頃、4万人のスウェーデン軍がドイツに攻め込みました。グスタフと皇帝の争いで、グスタフが負けてしまった。教会のことを皆様に知っていただきたく、お話させていただきました。
このオーケストラはメンデルスゾーンのエビアスもCDに収めています。このCDを高崎第9合唱団に差し上げます。いつかエリアスの曲を合同演奏できることを願っています。
皆様とコンサートが持て、成功致しましたことを、大変嬉しく思います。

旅行社選びは重要なポイント。方針付けが終わったらコンペ方式で旅行社を選択する。
この旅行社とは綿密な打ち合わせを団長自らが先頭となり行なってきた。
もちろん運営委員会の場にも招致し討議することにもなった。
今回はJTB前橋支店が選ばれ、JTBフランクフルト支店を通じ現地のやりとりを行なった。

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ニュルンベルクのホテルは、ニュルンベルク駅とオペラハウスの
ちょうど中間「カールトンホテル」
駅の近くですごく便利ですよ。しかもお手ごろ価格。
ぜひ利用してくださいね。